先日、携帯の乗り換えをしようと携帯ショップに行ったのですが、とにかく待ち時間が長い!整理券を取ってからカウンターに呼ばれるまでに1時間、店員に説明を受けて端末やプランを契約するまでに2時間もかかっていました。
そこで、ちょっと調べてみると「携帯ショップに対する不満ランキング」と言ったようなランキングがあり、案の定、「待ち時間」が携帯ショップに対する不満No.1とのことです。確かに、あれだけ待たされてはイラっとするのも分かります。
仮に、法人携帯の契約のためにと業務中のわずかな時間で携帯ショップに行くことを考えるとぞっとします。そこで、今回は携帯ショップに対する不満ランキング!からその原因、私たちが求める接客・サービスについて考えてみましょう。
1.携帯ショップに対する不満ランキング!
冒頭で紹介した通り、MMD総研が調査したところ携帯ショップに対する不満No.1は「待ち時間」とのことでした。では、2位・3位の不満はなんなのでしょうか?まずは、皆さんが普段から感じている不満と比較しながら見てください。
①1位:待ち時間の長さ
携帯ショップに対する不満No.1は、およそ23.0%の方が回答した「待ち時間の長さ」です。法人携帯の契約のために入店して気付けば3時間4時間という経験は誰しもあると思います。正直、「長すぎる!」と叫びたい気分です。
もちろん、法人携帯の契約のように1から始めるものであれば多少は理解できます。ただ、法人携帯の操作に関するちょっとした質問や電池などのアクセサリーの購入などでも待ち時間は同様です。不満が高まるのも納得できます。
②2位:サポート体制
携帯ショップに対する不満No.2は「サポート体制が不十分」ということでおよそ12.9%の方が回答しています。例えば、法人携帯が壊れたとします。1日でも速く修理してもらいたいのに、1週間2週間と待たされたのでは堪りません。
また、ネットで検索してみると端末に対して「今回で(壊れて)3回目です」「買ってから1週間で不具合が起こった」などのトラブルに遭った例も多く見かけます。数万円の端末を買うのですからサポート体制は充実してもらいたいものです。
③3位:接客の態度
携帯ショップに対する不満No.3は、10.9%の方が答えた「接客の態度が悪い」です。例えば、同じ質問を繰り返すと「だからっ!」とイラつく店員、簡単な設定をお願いすると「ご自分でできるでしょ」とはねのける店員などはよく耳にします。
確かに、20人30人と並んでいる中、常に笑顔で対応し続けるのは大変です。まして、ちょっと調べれば分かる範囲のことを何度も質問されれば店員もイラっとするのも理解できます。ただ、それを表に出さないのがプロの店員でしょう。
2.「待ち時間」が伸びる理由は?
法人携帯の契約のように新規の対応に時間がかかるのは理解できます。しかし、携帯ショップを訪れる方のほとんどはちょっとした要件のはずです。では、なぜ携帯ショップへの不満No.1になるほど「待ち時間」は伸びるのでしょうか?
①説明に時間がかかる
法人携帯に限らず、携帯ショップの待ち時間の原因は「説明」が大きいと言えます。例えば、法人携帯であれば利用目的や利用状況に対するヒアリング(調査)から入り、端末の機能やプランの紹介が始まります。
また、人間というのは不思議なもので、不利益(待たされた)に対して少しでも利益(情報)で取り戻そうとします。つまり、「待たされたんだから、ちょっと質問しよう」と余計に周りの待ち時間を伸ばしてしまうのです。
②順番通りにしか対応できない
「順番通り」の日本人的なマニュアル対応も携帯ショップの待ち時間を伸ばす原因でしょう。よく聞くのが、たった充電器1つ購入するのに2時間3時間もかかったという話です。正直、近くのコンビニに行けば数分で済んでしまいます。
側から見ていると「ちょっとした質問や買い物なら先に対応したら良いのでは?」と思いますよね?ただ、これができないのが携帯ショップのようで、1度でも順番を変えると「なんで自分はダメなの?」と新たな問題に発展するようです。
③各要件を同じカウンターで受けている
携帯ショップの待ち時間を伸ばすのは「カウンターが一種類しかない」のも原因と言えます。法人携帯・個人携帯などの契約はもちろんのこと、故障・紛失などのアフターサービスやコードや電池パックなどの購入も同じカウンターです。
正直、「分ければスムーズなのに」といつも思います。しかし、これまたサービス大国とされる日本ならではなのでしょう。1件ずつ丁寧に順番に、と接客技術として教えていることが逆にサービスの低下につながっている訳です。
3.私たちが求める接客・サービスとは?
説明の時間・順番通りの対応・一種類のカウンターなどが、携帯ショップでの待ち時間が長い理由とのことでした。当然、携帯ショップ側はもちろん店員側も理解していることでしょう。それでも対応できないのが日本なのかもしれません。
求める接客・サービスを明確に
では、私たち利用者側はただ我慢し続けるしかないのでしょうか?もちろんそんなことはなく、むしろ私たち利用者側が積極的に求める接客・サービスを携帯ショップ側に伝えていく必要があります。なんでも伝えることが第一歩です。
①待ち時間の短縮
説明に時間がかかるのはサービス大国である日本では仕方がないのでしょう。それでも、待ち時間を短縮するアイディアはあるはずです。例えば、先述したように契約・サポート・購入などとカウンターの種類を分けるなどです。
また、最近ではソフトバンクがPepperくん(ロボット)の導入を進めています。ちょっとした操作の説明やプランの紹介などはロボットでも十分です。各携帯ショップにはより待ち時間の短縮につながる接客・サービスを期待したいところです。
②最適化された説明
携帯ショップの店員にありがちですが、こちらが質問を1つすると10倍の情報量で返してくることがあります。例えば、「法人携帯のAプランって何が特徴なの?」と聞くとAプランだけでなく「BプランやCプランなどもありますよ」などです。
ネット上でおおよそ何でも検索できる現代、携帯ショップに向かう時点である程度は法人携帯の端末やプランの目星は付けているものです。であれば、私たちが求めるのは質問に対して端的に説明できる店員と言えます。
③丁寧な接客態度
大手キャリアでは店員に対して研修制度・資格制度などと接客態度を学ぶ環境を提供しています。しかし、携帯ショップは各大手キャリアごとに全国3,000〜4,000箇所あります。当然、態度の良い店員もいれば悪い店員もいる訳です。
ちなみに、「知識豊富な店員」と「丁寧な対応の店員」、どちらが良いかアンケートを取ると「丁寧な対応の店員」の方が多い結果でした。確かに、忙しい中でも嫌な顔一つせず丁寧に接客されれば待ち時間が長くとも我慢できるものです。
「マイショップ」を見つけよう!
ただ、携帯ショップ側に私たち側の要望が伝わったとしてもすぐは変わらないでしょう。そこで、提案したいのが「マイショップ」を見つけることです。マイショップとは、法人携帯に関する相談をしたくなる「信頼」できる携帯ショップを指します。
携帯ショップが近場にあること
マイショップの第1条件として「オフィスの近場にある」ことです。法人携帯の契約はもちろん操作や設定の相談など、携帯ショップへは基本的に業務の合間に向かうと思います。正直、1〜2時間あれば良い方でしょう。
そんな時、携帯ショップが車で30分40分も離れていると時間的に難しいものがあります。理想は徒歩10分程度、現実は車で15分程度です。最近CMなどで話題の「Googleマップ」で検索すると近くの店舗が分かるのでおすすめです。
必要なサービスだけであること
ただ、近場だけで探すと「ブラックショップ」に出会うかもしれません。例えば、皆さんがAプランに決めたいのに店員が「Bプランの方が良いですよ!」「オプションを付けましょう」と不必要なサービスを執拗にすすめてくるなどです。
そこで重要となるのが、私たちの欲しい情報・サービスに対して「必要となる情報・プランだけ」を提供できる店員のいる携帯ショップです。さらに、私たちの利益になるプラスの情報を提供してくれるならなお信頼できるでしょう。
接客態度に好感が持てること
また、先述した通り私たちが本当に求めるサービス・接客は「丁寧な接客態度」です。正直、いくら近くとも「だからっ!」「自分でそれくらいできないの」など態度の悪い店員のいる携帯ショップには行きたくないですよね?
そこで重要となるのが「接客態度に好感が持てること」と言えます。たとえ知識不足でも一生懸命に情報を出そうとしたり、対応に不器用さがあっても常に笑顔の店員には好感が持てます。もちろん知識・技術があればなお良しです。
4.今後の携帯ショップの未来
ここまで携帯ショップの接客・サービスに対する不満と、信頼できる「マイショップ」の見つけ方について考えてきました。ただ、色々と調べていくうちに携帯ショップがここ数年の間に大きく変化していることが見えてきたのです。
携帯ショップは減少傾向にある
2017年現在、au・ドコモ・ソフトバンクなどの大手キャリアと関係のある携帯ショップは、直営・代理を含めて8,000店舗以上あると言われています。ただ、最近では代理店を中心に店じまいしている携帯ショップが増えているようです。
その大きな理由の1つが、大手キャリア側から携帯ショップ側に「不採算店との代理店契約はしない」と通達があったことがあげられます。不採算店にかかる経費をより利益を上げている携帯ショップに分配するという意図があるのでしょう。
オンラインショップの需要が高まる
では、私たちの周りから信頼できる「マイショップ」がなくなるのか?と言われるとそうではなく、むしろマイショップのように接客・サービスの良い携帯ショップほど生き残る仕組みができつつある訳です。もちろん、必ずしもそうとは言えません。
また、大手キャリアは各自で「オンラインショップ」も運営しています。そこでは個人携帯だけでなく法人携帯の契約も可能です。今後、携帯ショップが周りからなくなるにつれてオンラインショップの需要は増えてくることは予想できます。
店頭にPepperくんが並ぶかも
ちなみに、アメリカのオックスフォード大学の研究によると、今後10年間で主要な職業が次々とAI(人工知能)に取って代わられるとの結果が出ています。ちなみに日本では240万人分の職がなくなるという話もあるようです。
事実、携帯ショップに限れば2016年にソフトバンクがPepperくん(AIロボット)だけの店舗を期間限定で開店しました。今後、法人携帯を契約しようと携帯ショップに行くと店頭にはPepperくんだけが並んでいるかもしれません。
5.まとめ
今回、携帯ショップで「待ち時間が長い!」という不満から話を展開してみました。時間のかかる説明・融通の利かない順番・一種類しかないカウンターと、正直なところ携帯ショップの待ち時間はまず改善しないのではと思います。
それでも、法人携帯として契約するなら携帯ショップの方が何かと便利です。そして、せっかく法人携帯として携帯ショップに向かうなら全てを信頼して任せられる「マイショップ」を探すことをおすすめします。いわゆる「行きつけ」です。
マイショップを見つけるポイントは、近場にある・端的なサービス・丁寧な接客を満たしているのかです。今後、携帯ショップのあり方が大きく変わると言われる中、ぜひ上手にマイショップを見つけて最高の接客・サービスを手に入れてください。